私の音楽日記

つぶやき日記

メーテルリンクの「死後の存続」について 

 

「死後の存続」はメーテルリンクの著書タイトルで

フランス語を日本語訳したもので読みにくい作品。

死後はあるのかが気になって読んでみたら

学会資料をまとめた論文のような本で、

一部についてはここでは述べられないので、

別府参照してくれと書いてある部分もあり、

訳した人自身も、全てを理解しているのか

わかりにくいものだった。

 

メーテルリンクは今の時代に生きて執筆したのでなく

1800年代後半に生と死をテーマにした戯曲などを

書く予定もあり、科学的に研究や検証などしたことを

1900年になりまとめた本だと思う。

 

今、私達の生きる時代ではips細胞の研究により

近い将来、たとえば生まれつき目や耳が不自由な人が

光や音を手に入れることは非現実的な話でもないと思う。

メーテルリンクの生きた時代には想像もつかない筈だけど、

もしそれが可能なら、人は過去に見えなかった事実を忘れて

生きるのだろうかと人間の肉体と脳の順応性について触れていた。

 

これは著者が何を言おうとしているのかなと考えていたけど

元々、生まれ持って光や音を知らなかった人が

何かをきっかけに光や音を見たり聞いたりすることが

できるようになったおかげで、いつまた再び光や音を

失うかわからない不安や恐怖を感じて生きることになる。

死に対する感覚はそれに似ているんじゃないかという

ことではないのかなと思えてきた。

 

そして、末期の重病患者に対して延命措置の手術を施し

結局は、誰もが死を経験しなければならないのに

生きる苦しみを長引かせることがあったとしたら

それは正しい医療と言えるのかとも書かれてあった。

生きている限り苦しみは伴うけれど、死んでしまえば

それすらも何もなくなるのに、、ということかもしれない。

1800年代、ヨーロッパではすでに延命医療があったんだろうか?

それとも、今、私達の生きる時代を見越していたんだろうか?

 

 

メーテルリンク臨死体験について、自身の身には

何も起きなかったようだけれども、

人は死んだらその後どうなるのかを書いていた。

 

「ある複数の学者らによって確認され調査されたこととして、

霊的もしくは神経作用の形姿や、ある種の残像(イマージュ)や、

生存の余韻のような影(もの)が死後しばらく存続し、

肉体を離れて生き続けるということ、そして想像を絶する

距離を一瞬にして超え、この世の生者のもとに現れ、

時には彼らと交信もできるということ、これらはみな

実質上、事実として可能な限り確証されたように思われる」

 

メーテルリンクは、様々な霊について否定的な考えを持っていて

科学的に証明されないことは信じないタイプの人であるけれど

唯一、この点については、人は死んで肉体を離れても

しばらくの間は、生きる人々の中に魂が残ることは

科学的にも証明できるのかもしれないと書いていた。

 

私も母を亡くした時に、それを感じたことがあった。

母の肉体は、私の目の前で心電図がゼロになり、

医師は時計を見て「●時●分お亡くなりになりました」

と告げた。 その場で、はっきりと母の死を確認した。

 

その後、私は通夜と葬儀の着物の用意で、いったん自宅に

車で戻ったけれども、その間中、母の死臭くさい匂いと

目に見えないけれども母の気配を感じていた。

 

ずっと、私の後をつけている様子で、その間中、

私の身体が鉛のように重くて、人を背負っているように

感じられて息苦しかった。

 

葬儀を終えて火葬場に行き母の棺を炉に入れた瞬間に

母が消えた気がした。私の身体が軽くなった。

 

あの時、母は母の肉体が消えることを悟ったんではないのかと

その後、母がどこに消えたかわからないけれど、

確かにあの時まで、私の傍に母が居たと思っている。

私だけでなく、妹達も同様に感じていたようで

あれはいったい何だったんだろうね、、と話すことがある。

 

母は亡くなっても、未だに私の心の中で生き続けており

母は永遠に生きる存在であると思う。

 

メーテルリンクも、その部分については、

在り得ると説明していたので、そうだろうなと思った。

 

メーテルリンクは、死後存続とは完全な存在の消滅に等しく

夢も目覚めもない眠りと同様、けっして恐ろしいものではない

と、仮説を立ている。

 

確かに、この世に誕生するまでの間は個体としての存在は無く、

母の胎内に宿った瞬間から人としての生命活動が始まり

この世で誕生した時から人生を歩み始める。

いつかは再び何も無い永遠の場所に戻るのに

生きていることが当たり前になると、

生命を失うことに不安や恐怖を覚える。

経験と理性が備わったからだろうな・・・

 

難しくてさっぱり意味のわからない本だけど

死後は無限の無??